歯を守り続ける診療システム(MTP)
歯を守り続ける診療システム(MTP)
- いつまでも治療が終わらない…
- 高額な自費治療を勧められた…
- きちんと説明して貰えないので不安…
患者さまの歯科医院に対する不満で、特に多いのがこの3つです。当院ではそのような不満・不安をなくし、患者さまに安心・安全な治療、そして治療後のメンテナンスまでを一貫して行えるように「MTP(メディカルトリートメントプロトコール)」という取り組みを行っています。
MTPは、治療と予防を一体と考え、この2つがスムーズ且つ効率的に行われるよう、当院が考案した独自の診療システムです。
その目的は、患者さまが納得して治療を受けることができ、お口の健康を生涯を通じて維持するためのものです。
それには“治療・予防”を一体化した診療システムが必要なのです。
MTPは患者さまとの「約束事」
当院のMTPが、プロトコールとして本当の意味で確立されたのは2005年頃です。プロトコールというのは、治療に関する「実施計画書」のことです。そこには
- 治療の目的
- 治療方法の根拠
- 将来的にわたるメインテナンス管理
などが示されたものです。この「実施計画書」がきちんとあるからこそ、患者さま一人ひとりが本当に望んでいる医療が提供できるといえます。
MTPは患者さまとの「約束事」
つまり、MTPとは患者さまとの間で共有する約束事のようなものです。
<患者さまとの約束事>
- 医療に従事するものとしてその責任をまっとうするため
- 患者さま一人ひとりに合わせた治療計画のため
- 治療とメインテナンスの実行と管理のため
- 将来予知の情報提供のため
これらの各ポイントを総合的に行うための診療システムなのです。そして、この診療システムを一貫して貫くのが、徹底した「インフォームドコンセント」です。
インフォームドコンセントとは?
正しい情報を伝えた上で医師と患者さまの間で交わされる合意のこと。医師と患者さま双方の意見の一致・コンセンサスという意味で、必ずしも提案された治療方針を患者さまが受け入れることを意味しません。つまり、医療従事者の提案を患者さまが拒否することも含まれます。
MTPが生まれた背景とは?
「患者さまが生涯にわたって良いコンディションを保てるような治療」の大切さを痛感してきました。目の前の虫歯をただ削るだけの古い治療からどう脱却するのか。そこを考えぬいた結果、MTPが生まれたのです。
当理事長が歯科医師になった頃は、日本の歯科医療は世界に比べ予防歯科の分野でまだまだ未熟で、悪いところを単に削って被せるばかりでした。
虫歯ができればそこを削り、削られた部分に詰め物をする、そしてまた虫歯になる、といったことがありました。まして、虫歯にならないためのメインテナンスという考え方はほとんどありませんでした。
一方で、現在でも保険が適用された治療を行う歯科医院が主流です。
ところが、保険適用内の治療はどうしても“削って治す”ことがメインになってしまうため、患者さまにとって最適な治療を提供できるとはいえません。
また、一度削ってしまった歯は2度と元に戻せません。
では、患者さまの大切な歯を守るためには、どのような治療が良いのだろう。また、治療後も生涯にわたって良いコンディションを保てるような治療を提供するには、どうしたら良いのだろう。
最適な治療と思って自費治療で最良の方法を施しても、その後の過ごし方で無駄になってしまうことがあります。義歯も長く使っていただきたいと思い、せっかく良いものを入れても、やはり治療後の過ごし方で歯の寿命を縮めてしまうことがあります。
そうした例を見るにつけ、生涯にわたり最良のコンディションを保てる治療の大切さを痛感してきました。目の前の虫歯をただ削るだけの古い治療からどう脱却するのか。
そこで、まず始めたのが歯科治療の先進国といわれる北欧の医療現場を調べることでした。調べてみると、そこには取り入れるべきもので溢れていたのです。当院内の仕組みの中に組み込めるものは、1つ1つ積極的に取り組んできました。
こうしてできあがったのが、当院の独自システムとなった“MTP”なのです。当院の全スタッフが、MTPに基づき行動するシステムです。歯科医師はもちろんですが、
- 歯科衛生士
- 歯科技工士
- トリートメントコーディネーター
- 受付
- 事務スタッフ
- チェアサイドアシスタント
すべてのスタッフがチームとなって提供する医療です。
当院が、患者さまに満足していただけるオーダーメイドの歯科医療サービスを提供できるのは、この“MTP”があって初めて可能になるのです。
MTPの流れ
当院のMTPとはどのようなものなのか、細部にわたり分かりやすく実際の流れをご紹介しましょう。
STEP1.初診
- 予診表記入
患者さまに予診表を記入していただき、主な問題点、今までの病歴やアレルギーなどを把握します。 - 問診、口腔内診査
予診表に基づいた問診を行い、口腔内を診査、必要に応じてX線写真を撮影します。 - 応急処置
痛みがあったり、すぐに処置が必要な個所があれば、応急処置を行います。
STEP2.診断
- 問診、口腔内診査
全体的な診断に加えて、歯の1本ずつ診断を行います。 - 歯周組織の検査
歯科衛生士がお口の中全体の写真を撮影して現在の記録を残します。続いて歯茎の炎症レベルを検査します。希望があれば、唾液検査、歯周病菌検査、口臭検査、毛髪ミネラル検査も行います。 - 治療計画
歯科医師が初期の治療計画を提示し、トリートメントコーディネーターが治療費や治療期間、その他について、親切丁寧にご相談させていただきます。また患者さまのご希望や疑問などお伺いします。
STEP3.初期治療
- 歯周病初期治療
歯石の除去を行い、ブラッシングや食事回数など生活習慣の指導を行います。希望があれば、オーラルマッサージ(歯茎のマッサージ)など抗加齢メニューも行います。 - 歯に対する初期治療
小さな虫歯や歯の神経の処置を行います。 - 歯周病の初期治療に対する効果測定
歯周病の初期治療を行い、歯茎がどのくらい改善したかを検査します。
STEP4.治療
- 最終的な治療計画
歯科医師が初期治療の結果を診断し、最終的な噛み合わせを作る治療計画を提示します。トリートメントコーディネーターが治療費や治療期間、その他についてご相談させていただきます。 - 治療
最終的な治療計画に基づき、歯科医師が治療を進めます。 - ラストクリーニング
最終的な治療の成果をチェックし、歯科衛生士がお口の中全体のクリーニングを行います。また、今後のメインテナンスの方法や期間など患者さまとご相談します。
STEP5.定期検診
- 1ヶ月検診(Supported Oral Therapy)
歯科衛生士が術後1ヶ月の経過をチェックし、ブラッシング指導を行います。続いて、お口の中全体のクリーニングを行います。 - デンタルフィットネス(定期検診とメインテナンス)
約3ヶ月に1度、歯科衛生士によるお口の中のクリーニングを行い、お口の状態をチェックいたします。気になる部分がある場合は、お口の中を良い状態に維持するために検診回数を増やす提案をします。
自由診療の一般的なリスクと副作用
2018年に改正された厚生労働省の医療広告ガイドラインでは、自由診療(自費診療)に関わるリスクや副作用を患者さまに提供することが求められています。インプラント、ホワイトニングや一部の詰め物・被せ物などです。各治療や施術には大きなメリットがあることを理解しつつ、全ての医療と同様に歯科治療にも潜在的なリスクや副作用があることをご理解いただくことが重要です。検討される方は、担当医師にご相談ください。
※全てのリスクや副作用が起きるわけではございません。